二回目。

双樹が出かけた後、俺はもそもそと朝食をとった。
今日のメニューは、ハチミツをたっぷりかけたトーストと半熟のハムエッグ。
それと生野菜のサラダに、今朝挽いたばかりの豆を使ったブラックコーヒーだ。

うん。どれも最高に美味しい。
でも…おかしい…。
普段のメニューと全然違う…。

双樹はパティシエだからなのか筋金入りの甘党で、朝だろうと夜だろうと問答無用で俺の口に甘味物を叩き込んでくる。
俺もかなりの甘党だが、あいつには勝てない。
昨日の夕飯なんて酷かった。
とゆうか、この世のものじゃなかった。

砂糖と一緒に炊いた飯を中心に、味噌の代わりにあんこを溶いた謎の激甘な汁物とチョコケーキ＆チーズケーキの蒸し焼き。
どう考えても、普通に食ったほうが美味いじゃねーか!!!
…と言おうとしたが、双樹に殴られるのだけは避けたかったので、心の中で叫ぶことにした。
（前に一度、殴られて腕を骨折したことがあるんだよ…）
予想通り、味は最悪たっだ。
あれを普通に食べられるのは、双樹だけだろう。


うーん…あんなに味覚オンチな双樹が、なんで今朝はこんなに普通な朝食を作ったんだ…。
なんかの兆候か…？
それとも…ついに頭がおかしくなったのか？
うーん…うーん…。

………まぁいいか。
考えてもわからないことは、考えない!!
それが俺だ。
うん、そうそう。

食べ終えて空になった食器を洗いながら、俺はてきとうに考えをまとめ、完全自由な今日一日をどうするか考えるためにリビングを後にした。
視界の隅にはいったポインセチアの花びらが、ひらりと床に落ちた。


――そのときに俺は何故気づけなかったんだろう。
　　　いすの上に、読まなくてはいけなかった手紙があることを。



～あとがき～
うわー食べ物の名前が多すぎる!!私どんだけお腹すいてるんですかね…。
あぁー話がどんどんわけわからない方向に…。
疲れた。